有鄰館第二館外観

  有鄰館第二館は、明治二十年頃(一八八七)のフランス人の設計によるルネッサンス風の二階建て木造建築で、骨格の主木材は、当時、日本にない角材をフランスから運んで来たといわれる。

  随所にアール・ヌーボ様式がみられるこの洋館は、加賀藩、前田候の家老であった金沢市横山町の横山男爵邸の一部を、昭和三年 (一九二八)に当地に移築したもので、その年昭和天皇の御大典が京都で行われ、首相待遇の犬養毅翁や三土大蔵大臣が宿舎として、約一個月間にわたって滞在された、歴史的意義のある建物でもある。

※第二館のホールの利用(有料)、音楽会、講演会などについては、ご照会下さい。

   
大広間 トンボの間
  ドアや腰板の木造篏も、ルイ王朝風で、二つの応接室も「トンボ」と「蝶」で、それぞれパターンを統一し、ニスも四、五回くりかえし塗り最後には研ぎだして丁寧に仕上げているので、百年以上を経た現在も美しい光沢を保っている。

  格子形に仕上げた格天井の仏間には、藤原期の木彫仏を安置し、小展示室にはゆかりの賢聖の書画と楽器や、近江商人であった設立者の祖先の遺品等を展示している。

  ホールでは講演会や時には、コンサート等を開催し、伝統的建物とのハーモニーを楽しんで頂きたいと思っている。平成十二年(二〇〇〇)三月、収蔵庫(延百十六平方米)と共に国登録有形文化財となる。 延約四百八十二平方米。(常務理事 藤井 美也子)